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はぁ……何やってるんだろ。
また先輩に対して間違った態度を取ってしまったかもしれない。
部屋に戻って畳みに座った時、後ろのポケットに携帯を入れていたことを思い出した。
緑のランプが光っているのを見て、櫂からのメッセージだと気づく。
『無事に到着。今から風呂に入って寝るよ。
今日は夏樹に会えて良かった。
じゃあ、おやすみ』
櫂……ごめんね。
僕、なんか間違えてばかりだよ。
『砂だらけだったから、僕もお風呂に入ってきました。
僕も櫂と会えて嬉しかった。おやすみ』
携帯を握りしめたままぼんやりと座っていると、琢磨が部屋に戻ってきた。
「はい、喉乾いただろ?」
麦茶の入った大きなガラスのコップを渡してくれる。
「ありがとう」
僕は黙って、麦茶を全て飲み干した。
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