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「うぇ?」
「アハハ。何その返事。
一晩中起きててやるから、一緒にいよう」
「う……ん」
櫂に両手をぎゅっと握られる。
「とりあえず移動しよう。
お化け屋敷の前だし」
あ……お化け屋敷。
さっきの恐怖がよみがえって蒼白になった僕を見て、「赤くなったり、青くなったり、忙しいな」って櫂が笑った。
もう、誰のせいだと思ってるんだよ。
「そんな意地悪言うなら、今夜は一緒にいてあげないから。
美夏と一緒に寝るから怖くないもん」
「え……うそ。
ごめん。もう意地悪しないから……な。
だから、機嫌なおして」
ふん。
そんなごめんじゃ許せないほど、怖かったんだからね。
「今夜だけじゃ無理。
もう一人じゃ寝れないから、これからずっと一緒に寝てくれないと」
怒りながら言うと、今度は櫂が全身真っ赤になってしまった。
あれ………
僕、間違えちゃったかな……
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