再会

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「こうやって歩くの懐かしいな」 「うん。幼稚園から高校まで、ずっと一緒だったからね。美夏もいたしね」 「あー、美夏ね。あいつ、俺たちの事、絶対に気づいてるよな。 そう思ったら、顔を合わすのが照れ臭いよ」 えっ?何となくそうなのかなって思ってたけど、本当に気づいてるの? 「美夏気づいてるの?」 櫂は、僕を安心させるように背中をポンと叩いて言った。 「心配するな。美夏は応援してくれてるよ。 それに、ずっと前から俺の気持ちには気づいてたんだ。 中学の時に言われたよ。 『私は夏樹の味方だから、櫂の応援は出来ない。でも、夏樹も同じ気持ちなら、私は二人を応援するから』って」 「中学って、そんな前から……。 そっか。僕だけが気づいてなかったんだね。 なのに櫂と美夏が両思いだって勘違いして落ち込んで、二人から離れようとしてたなんてね」 アハハと笑った僕の腕を櫂がぐっと掴んだ。 すごく力が入っていて、痛い。 「櫂……どうしたの?」 「夏樹は俺から離れようとしてたの?」 あっ……… また、やっちゃった。 考えなしに口にして、櫂を傷つけてしまった。 「ごめん。二人が仲良く話してるのを見てるのが辛かったんだ。 それで、大学になったら離れようと思ってた」
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