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その中の一人が上条 夏樹だった。
中学の頃はバスケをやってたらしくテニスは全くの素人だったが、それが返って良かったのか飲み込みがよくすぐに上達した。
中学で軟式をやってた奴の方が、硬式との違いに苦しんでいた。
最初は何とも思っていなかったんだ。
だけど、だんだん上条に教えるのが楽しくなり、喜んだり悔しがったりする姿から目が離せなくなってきた。
夏休みを過ぎた頃だったかな?
グランドの片隅で見たこともないような笑顔で友達と話している上条を見たんだ。
俺には見せたことのない表情にドキリとしたと同時に、相手に対してモヤモヤした感情が沸き上がった。
今から考えると、あれは間違いなく嫉妬だった。
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