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それから、通学途中や昼休み、放課後に上条を見かける度、目で追うようになっていった。
そして、気づいたんだ。
上条の側にはいつもあの友達がいるということに。
そして、二人がお互いを友達以上に思っていることにも気づいてしまった。
ああ、だから上条はあいつと居るときにあんなに眩しく笑うんだ。
気持ちがストンと納得出来たと同時に、泣きそうになる。
夏樹……か。
名前すら呼べない自分が情けなくなった。
名前を呼んでみたい
一緒に笑いたい
そんな風に望んでいる自分がいる。
こんなことは初めてで、とても新鮮に感じた。
これまでは何もしなくても周りに人が集まってきたので、自分から誰かに近づきたいと願ったことがなかったんだ。
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