嫉妬

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仕方なく座り込んでいると、櫂が僕をバスタオルで包んで抱き上げた。 「やっぱり俺に任せて」 せっかく説得したのに、結局、櫂と一緒に入って、全部やってもらうことになった。 「もう、ムリだからね」 「分かってる」 櫂は約束通り、僕をきれいにしてくれただけで何もしなかった。 「ありがとう」 タオルで拭いてもらって、櫂のスウェットまで着せてもらってからお礼を言った。 「いいよ」 櫂がホッとしたように、ヘラりと笑う。 ごめんね。途中何度か我慢していたのは知ってたけど、今日はもうムリなんだ。 だって、今でも立てないのに、もう一度したら寝込むかもしれないから。
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