嫉妬

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「夏樹、好きだよ」 「僕も、櫂が大好き」 僕たちは、どちらからともなくキスをした。軽く触れ合うだけのキスを角度を変えて何度も繰り返す。 ああ、櫂とのキスはどうしてこんなに気持ちいいんだろう。 櫂も同じように思ってくれたらいいな。 そう思いながら、キスに溺れていく。 「あっ……」 下唇をぱくっと食べられて、思わず声が出てしまった。 恥ずかしくて顔に熱が集まるのを感じる。 暗くて良かった。 そう思った時、僕が握ったままだった携帯がまた鳴り出した。 櫂は僕を安心させるように、「出ていいよ」って優しく言ってくれたんだ。
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