放っておけない

6/36
前へ
/460ページ
次へ
かみ合わない話に呆然としていると、先輩のお母さんが言ったんだ。 「仁、夏樹さん達にご飯を食べてもらったらどうかしら? お母さん沢山作りすぎちゃったから、そうしてもらえると助かるんだけど」 「母さんたら……。夏樹と蓮見は食べて帰って大丈夫?」 泣きそうな僕に代わって、櫂が答えてくれる。 「俺たちは大丈夫です。先輩と一緒に食べれるなんて嬉しいです」 「なんか無理矢理みたいで悪いけど、母さんの料理は美味しいから沢山食べていって。 夏樹はどうしたの?泣いてるの?」 先輩が心配そうに僕を見るから、安心させるように笑顔を作った。
/460ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1645人が本棚に入れています
本棚に追加