放っておけない

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片付けが終わったのか櫂が戻ってきて、僕の隣に立った。 「僕の分まで手伝ってくれてありがとう」 「いいよ。……夏樹は大丈夫?」 「え、僕?僕は大丈夫だよ。 でも、先輩が……」 「……うん、そうだな」 櫂を見ると、僕の方を心配そうに見ていた。 「夏樹、体は辛くないの?」 櫂に小さな声で聞かれて思い出す。 櫂と抱き合ったのは昨日なんだ。 夜に先輩のお母さんからの電話を受けてすぐに先輩に会いに来ようとたけど、僕が昼過ぎまで起きれなかったから夕方に訪問することになって、櫂に送ってもらったんだった。
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