放っておけない

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**** 櫂を見送って先輩の家に戻った。 「おじゃまします」 と言ってリビングに戻ると、先輩が「良かった」と小声で呟いた。 「帰ったと思ったんですか?」 「……うん、そう思ってた。だから、夏樹が居てくれて嬉しいよ」 力なく笑う先輩を見ていると、ちょっと泣きそうになった。 これからどうしよう。 先輩は疲れてるみたいだから、部屋に連れていった方がいいのかな? それともお風呂かな? 「ハハハ、夏樹キョロキョロしてどうしたの? とりあえず、俺の部屋に行こうか?」 「はい」 僕は先輩を後ろで軽く支えながら、階段を上った。
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