放っておけない

17/36
前へ
/460ページ
次へ
「どこにもいかないので、安心して眠ってください」 僕が笑いかけると、服から手を離した先輩がようやく目を閉じる。 邪魔になるかなって思いながら頭をナデナデしていると、スースーと静かな寝息が聞こえてきた。 ぐっすり寝てください。 僕は撫でるのを止めて、時計を見た。 櫂、今ごろどうしてるかな? もう帰ってるよね。 僕を置いて一人で帰る気持ちはどんなだっただろう? 絶対辛かったよね。 僕は、改めて櫂の大きな愛を再確認した。
/460ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1645人が本棚に入れています
本棚に追加