放っておけない

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「先輩は後輩に優しいですよ。 僕たちが1年の時は先輩にラケットの持ち方から全て教わりました。 先輩がキャプテンになってからは、部全体を気遣ってもらったし、引退しても色々相談に乗ってもらったんです」 「そうなんだ。あの仁がね……」 「はい。僕はたまたま大学も同じで今でも面倒をみてもらってるんです」 お兄さんは、「そうなんだ」と嬉しそうに笑った。 何かおかしな事を言ったかな……って考えていると、『友達とかあまりいないんじゃないかって心配してたから』という意外な答えが返ってきた。 「えっ、全く違いますよ。 先輩の周りにはいつも人が沢山いて、男女問わず人気者なんです。 女の人にはすごくモテますし、男の人には信頼されてて。友達いないなんて、考えられません」
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