放っておけない

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僕と先輩はベッドまで歩いて、一緒に腰かけた。 本当なら先輩に寝転んでもらわないといけないんだけど、過呼吸のせいかまだ力が入らないんだ。 「礼に何を言われたかしらないけど、気にしないで」 「あの………。 先輩がこんな風になったのは、僕のせいなの?」 思いきって口にしたのに、先輩から返ってきたのはデコピンだった。 「痛っ」 「うぬぼれすぎ」 「……でも………」 「でもじゃない。 夏樹にフラれたから部屋から出られなくなるなんて、女子みたいな発想やめてくれる? 多分夏風邪からくるダルさだと思うんだ。最初熱もあったしね」
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