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「夏樹、今度の日曜何か予定ある?」
「ないけど。どうしたの?」
「あのさ、紹介したい人がいるの。
双子だから、夏樹には隠し事したくないんだ。
会ってくれる?」
サークルの飲み会の次の日、なんだか疲れて部屋でごろしていると美夏が言ってきた。
紹介したい人って、昨日の人かな。
気になってたし、ちょうどいいかもしれない。
「いいけど、それって……」
「やだ、夏樹、恥ずかしいじゃない。
でも、そうね。ちゃんと話さなきゃね。
名前は葛城 修也(かつらぎ しゅうや)さん。
夏樹は知らないかな?同じ高校の先輩で演劇部だった人。
卒業式の日、演劇部のみんなとご飯食べに行ったでしょ。あの日先輩も来てて、帰りに告白されたの」
葛城先輩?
たしか、演劇部で主役してた先輩だ。クラスの女子がキャーキャー言ってた気がする。
「あ、知ってるかも。
すごい人気だった人だろ?」
美夏は恥ずかしそうに「うん」と頷いた。
「まさか付き合えるなんて思ってなかったんだけど、実はずっと好きだったの」
美夏は真っ赤になりながらも、きちんと話してくれた。
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