放っておけない

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そこまで言うと、礼は俺を見て優しく笑った。 「仁、良かったな。 たとえフラれたとしても、自分の体を壊すほど好きな人に出会えたのは幸せなことだと俺は思うんだ。 そりゃあ家族としては、思いを実らせてやりたいさ。 現に母さんは夏樹君ならお嫁にもらっても大丈夫って言ってたしな」 お、お嫁にって、何を考えてるんだ。 「夏樹君ってドレス似合いそうだし」 確かに夏樹なら、ウェディングドレスも着こなしてしまいそうだ。 夏樹は可愛いタイプじゃなく、どちらかといえば綺麗だから、フリフリよりもシンプルなドレスがいいかも………なんて、俺まで何を考えてるんだよ。 礼がまだニヤニヤしてるので、思いきり耳を引っ張ってやった。 「痛たた。仁、ギブアップだ。 離してくれよ」 礼が涙を浮かべながら手を必死でタップするので、しかたなくやめてあげる。
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