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高校でも演劇部に入った美夏は、葛城先輩を見た途端にドキドキが止まらなくなった。
でも、まさかそれが恋だとは思わず、先輩がかっこよすぎるからドキドキするんだって思ってたんだって。
文化祭で美夏が先輩の衣装を担当することになってから、だんだん将来の事や夢についても話すようになった。
先輩は役者を目指し、美夏はデザイナー。
もしお互いの夢が実現したら、美夏の作った衣装を先輩が着て舞台に立つ約束をしたらしい。
けれど、それ以上の進展はなく先輩は卒業し、1年後の卒業式の日に告白されて、オッケーしたんだって。
「1年間も会わなかったのに?」
「そうたよね。もちろん不安はあったよ。
でも、もう後悔したくなかったの。
この1年間、先輩に告白しなかった事を、すごく後悔したから」
そうだったんだ。
美夏がそんな想いを抱いてるなんて、僕は全く気づかなかった。
双子なのに、気づいてあげられなくてごめんね……。
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