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美夏との約束の日。
僕はちょっと緊張している。
待ち合わせは、駅前に出来た新しいカフェだ。
服装どうしよう……
さっきから、鏡の前で服を取っ替え引っ替えしているけど、いっこうに決められない。
はぁ。
これじゃあまるで、娘の彼に合う父親みたいだ。
その時、携帯電話が鳴った。
「もしもし、夏樹?今日暇?」
「櫂、どうしたの?バイトは?」
櫂は最近バイトを始めて、確か今日もバイトだったはずだ。
「うん、なんか人が一杯だから今日はいいって言われちゃってさ」
「そうなんだ。でも、ごめん。今日は用事があって」
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