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せっかく櫂が誘ってくれたのに残念だ。
でも、美夏と約束しているし、美夏の彼の事は櫂に知られなくない。
でも……と頭の中で別の声が囁く。
もし、美夏に彼がいるって分かれば、僕にもチャンンスが訪れるかも……。
そんなバカな考えが浮かんで、慌てて否定する。
「夏樹、どうした?」
「何でもない。せっかく誘ってくれたのにごめん」
「気にするな。またな」
何考えてるんだろう。
美夏に振られても、僕にチャンスが来るはずないのに。
僕は適当な服に着替えて家を出た。
さっきまでの緊張は、もう全く感じない。
ぱっぱと用事を済ませて、テニスシューズでも見に行こう。
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