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今日は楽しいまま帰ろうと思ったけど、つい聞いてしまった。
大丈夫な訳ないのに……
「ごめん、忘れて。さ、帰ろうか」
「ちょっと待って」
立ち上がろうとした僕は、もう一度座り直す。
「何?」
「さっきから何で美夏の話をするんだ?」
「えっ、だって櫂は美夏が……」
櫂の目が鋭くなる。
「俺が何だって?」
言いたくない。けど………
「櫂は美夏を好きなんだろ!だから、美夏が付き合って………んっ………」
あれ、今、櫂にキスされてるの?
唇同士が触れ合うだけのキス……
櫂の唇って、温かくて柔らかい。
触れているだけなのに、ドキドキしすぎて胸が苦しい。
多分僕の顔は真っ赤に染まっているだろう。
顔だけじゃなく、耳も、首も………
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