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「何よ。夏樹と同じ大学にしたくせに。
まるでストーカーね。
夏樹、気を付けるのよ」
「うるさいな。夏樹もやっとブラコンから解放されて嬉しいよな?」
僕を挟んで言い合う二人に、僕はいつも疎外感を感じていた。
喧嘩するほど仲がいいって言うように、この二人は僕がいない方がいいのかもしれない。
こうやって三人で登校したり、学校で顔を合わせたりしなくなる今が二人から離れるいい機会かもしれない。
二人が付き合うとちょっと寂しいけど、大好きな二人には幸せになって欲しいから。
三人で歩いたこの風景を忘れないようにしよう。
僕は見える景色を目に焼き付けながら歩いた。
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