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サラダ味とチョコポッキー。
どっちが好きって聞かれたら、僕は断然サラダ味。
あれって、サラダの味じゃなくて、サラダ油を使ったからみたいに聞いたけど本当なのかな?
パッケージは緑でレタスのイメージだけど。
後ろでカサカサとポッキーを開ける音がした。
「夏樹」
櫂に呼ばれて振り向くと、「はい」とサラダ味ポッキーが僕の口の前に差し出された。
やったー、サラダ味だ。
「ありがとう」
思わずぱくっとくわえちゃったけど、櫂が手を離してくれないので、仕方なく歯でぱきっと噛んだ。
モグモグ食べていると、「うまい?」って聞かれたから頷く。
にやっと笑った櫂が残り半分のポッキーを自分の口に入れて食べてしまった。
「ほんとだ。うまいや」
その時、『チッ』と隣から舌打ちが聞こえた。
えっ………中司先輩が舌打ち……
あまりの事にガン見してしまったら、僕の視線に気づいた先輩が真っ赤になった。
「ごめん」
「あ、いえ……」
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