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先輩、耳まで真っ赤だ。
「いや、違うんだ……えっと……」
慌てる先輩が珍しくて目が離せないでいたら、急に視界が遮られた。
「あんまり見るな」
後ろから櫂に目隠しされたんだ。
耳に囁かれて、色んな意味でドキドキする。
好きな人だからかな……。
櫂にこんな風に言われると、嫉妬されてるようで嬉しい。
シートごと櫂に抱き締められている気がして、ドキドキが止まらない。
多分今先輩より真っ赤になってるんだろうな。
ゴホン
と、後ろから咳払いが聞こえて、我に帰る。
櫂の手を外して後ろを見ると、琢磨まで真っ赤な顔をしている。
僕と目が合うと、もう一度『ゴホン』と咳払いして、「もうすぐ着くよな。バーベキュー楽しみ」と上擦った声で言った。
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