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あ…琢磨ごめん。
この雰囲気、ちょっとダメだよね。
「う、うん。楽しみだね。
僕、河原でバーベキューなんて初めて。
琢磨は?」
「俺も初めてだ。
魚とかいるのかな?いたら、焼いてやるよ」
「琢磨、魚さばけるんだ。すごいな。
僕なんか切り身しか料理できないよ」
僕が大袈裟に誉めると、琢磨が「ごめん、魚触れない」と謝ってきた。
「あ、別にいいよ」
僕と琢磨が変な会話をしている間にどうやら目的地に着いたみたいで、車が停まった。
ああ、長かった。
「ありがとうございました」
僕は先輩にお礼を言うと、逃げ出すように外に出た。
はぁ。
知ってる人ばっかりで楽しそうって思ったのに。
ワイワイと車から降りてくるサークルのメンバーを横目で見ながら、僕は大きく溜め息をついた。
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