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主は目に涙を溜めた私の頭を撫でて下さいました。
とても温かくて、安心します。
「それより今日呼んだ理由は、自己紹介とメデルの話しを聞きたかったんだけど‥‥また、今度にしようか」
「‥‥申し訳ありません」
「良いさ。魔力操作の訓練をしていれば時間なんて直ぐ過ぎるからな」
えっ?魔力操作の訓練?
「えっと、魔力を使うのに、魔力操作の練習が必要何ですか?」
不意に出た私の言葉を聞いて主は数回瞬きを繰り返していました。
そして、少し考える素振りをし話し出した。
「魔力ってのは、体の中に流れる川みたいなものだと想像してくれ」
「はい」
「俺たちは、スキルや魔法を使う時にそこから必要な分の魔力を汲み上げる。でも、魔力量が多い奴ほどその量と流れは速い。慌てれば慌てる程に汲み上げられる量は減っていくし、無駄な動きが多くなって疲れる。逆に何度も繰り返していれば、最低限の動きで効率良く魔力を汲み上げられる様になる」
「‥‥だから魔法を繰り返し使っていると速く発動できる様になったり、威力が上がったりするんですね!」
「そういう事だ」
主はまた私の頭を撫でながら、優しい声で褒めて下さいました。
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