閑話 メデルの記憶 1

4/5
前へ
/158ページ
次へ
「それで、メデルはとー君の事をどう感じた?」 私はそう聞かれ、心を読む神様に嘘を付く事など出来る筈もなく、正直に感じたことを応えた。 「そっかそっか。メデルもまだまだみたいだねー。何も分かってない」 私がまだまだなのは知っています。 でも、アスレティア様の雰囲気が少し変わった様に感じます。 もしかして、不機嫌になりました? 「アスレティア様。メデルが契約した人間とは何者なのでしょう?」 お母様の問いに家族全員……、あれ家族以外の聖蛇の皆様も集まって来てる。いつの間に。 ……兎に角、この場の全員が耳を傾けている。 アスレティア様もいつに無く真剣な表情をしている様に見える。 「メデルが契約した少年の名前は、一乃瀬凍夜。かつて、神導の勇者と呼ばれた異世界人だよ」 その言葉にこの場にいた全員が、「え?マジですか?」って反応していた。 あれー、皆様知っているんですか? 私は名前すら聞いた事がないんですけど。 勉強はしているつもり何ですけどね。 「……もしかして、メデルは知らない?」 アスレティア様の問いに頷く。 「……はい」
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1304人が本棚に入れています
本棚に追加