第2章 羞恥心

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戦闘後のあんなボロボロの服をいつまでも着ている訳がないだろ?恥ずかしい。 「何言ってるんだ?お前たちは、これからその服で王国に行くんだろ?」 忘れていたのか2人の歩みがピタリと止まる。 「悪いが、お前たちが周りの奴等からどんなに変態だ、変質者だ、と騒がれても、俺は他人を装うからな」 「「…………」」 「凄いよな、入国待ちの列で一体何人にその体を見せびらかすつもりだ?運良く入国出来ても、変態の烙印は何処までも付き纏うぞ?」 2人を交互に見ながら、現実という名の口撃を2人に畳み掛けると、2人は目配せをするでも無く同時に頭を下げーー 「嫌よ!ヴィルと同じ変態だけは嫌!」 「それはこっちの台詞だ!」 ーー協力を仰いで着た。 まさに、阿吽の呼吸である。 「安心しろヴィルヘルム。ロリコンは一種の変態だ」 「だから!その呪文は止めろ!」 一応テンプレ通り否定するヴィルヘルムだったが、既に諦めたのか目から力が抜け見るからに落ち込んでいる。 「……冗談だ。服の事はメデルに任せてある」 「今の間は何だ?」 ヴィルヘルムを突っ込みを流しつつ、メデルを呼んでみる。
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