第2章 羞恥心

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『眷属召喚 聖蛇』を発動すると目の前に光を放つ魔法陣が現れ、少し待つと白髪の幼女が現れた。 「遅くなり申し訳ありません、主」 メデルは早速俺に向かい頭を下げた。 「気にしなくて良い。それより、服は手に入ったか?」 「はい、此方に」 メデルは肩にかけていた小さめで落ち着いた緑色のショルダーバックから男性用と女性用と思われる服を何着か取り出した。 「えっと、お父様とお姉様のお下がりですが、良かったら使って下さい」 俺はメデルが持っていた服を数着手に取る。 見ただけでは分からないが、どれも俺の着ている服より良い素材の物だ。どちらかと言うと、冒険者よりも貴族が好みそうな素材だな。 まぁ、着る分には問題ないだろう。 いや、あるな。 「ヴィルヘルム、服を着る時は〝人化〟しろよ」 「……分かった」 一瞬凄く嫌そうな顔をしたが、おそらく人間の姿に近付く『人化』のスキルが嫌なのだろう。確かに、『人化』を発動すると身体能力が落ちてしまう。 しかし、逆に『獣化』する事が苦手な獣人族だっている。 「笑うなよ」 「何で人の姿になった位で笑うんだ?」 ヴィルヘルムは偶に変な事を気にする所がある。
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