第0章

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そんな奴に目を付けられたのは、確か俺の目が気に入らないってだけの下らない理由だった。そんな理由で虐められる方は溜まったものではないが、あっちの世界で鍛えられた体術のおかげでダメージは最低限に抑えられ、痛みに対する耐性も充分備えているので、今まで我慢する事が出来た。 海堂の指示で取り巻き2人が動き、俺を踏み付け、脇腹や顔をけり始める。 いつもの事だ。 たいしたことはない。 「おいおい、どうしたゴミ屑?強気なのはその目だけか?ああ!?」 海堂が俺の髪を掴み無理矢理顔を上げさせる。 「くっ……」 汚ねえ面をこれ以上視界に入れて欲しくないのだが.....。 俺がそう思った時、 バキッ……! 殴られ再度床に叩き付けられた。 「てめぇのその目が気にいらねぇんだよ!」 そして、俺の頭を踏み付け、グリグリと足を動かす。 今のは少し痛かったぞ、屑野郎。 「もう俺様の我慢も限界だ」 そう言って、屑野郎ー海堂ーは狂気に取り憑かれたような笑みを俺に向ける。 「てめぇみたいな、何の役にも立たないザコで役立たずな奴は一生俺様の様な強者にペコペコ頭を下げて生きれば良いんだよ!」 「……クククク」 俺は思わず嗤ってしまった。
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