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だが、俺の姿は同姓同名の別人の様に変わっていた。茶髪だった髪は黒く染まり、肌も引きこもりの様に白くなっていた。顔立ちは、一般的ものから若干イケメンに近付いた感じだから、まぁ良い。
不思議な事に、周りの連中が俺の変化を対して気にする事はなかった。
両親でさえも、あれ?イメチェンでもしたの、みたいな感じだった。
しかし、それから俺は他人がどんなに苦しんでいよう何も感じなくなった。そして、今なら命を奪う事も躊躇なく出来る確信が持てる様にもなった。
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『目覚めなさい』
無機質な声によって、光に包まれ失った意識が目覚める。
霞んでいた視界が見える様になると空中に浮遊する水晶玉を囲む様に俺も含めたクラスメイトが立っており、周りは何もない白い空間が広がっていた。
感覚的に体に異常は感じられないが、一応触って確かめようと腕に力を込めたのだが、腕はピクリとも動かなかった。首から上は動くが、声も出す事が出来ないようだ。
『初めまして、異世界人の皆さん。これより皆さんの現状などについて説明させて頂きますので、勝手ながら体の自由を奪わせて頂きました。』
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