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見つめ合う黄金の瞳と己の白桃色の瞳、世界は今、自分とそれ以外の時を止めて廻っているかのような如何ともし難い空気が漂う。
「………………へ?」
「お?動いたな」
自身の第一声は呆けた、間抜けな声であった。それを認識すれば熱が顔全体を回って赤く染め上げていく。
だがそんな羞恥より先に処理しなければならないことがある、この目の前で不思議そうに己を見る少女、どちらかと言えば幼女なそれ。
「くっ………………」
「ん?今度はどうしたよ」
かと思えば小さくも山を作り出す一部分、自分の方が身長も見た目も年上なのに目線を下げれば平原。
胸い……驚異の格差社会とはこの事か。
悔しさから涙を堪えて握る拳を解く、それから冷静に少女へと視線を呉れる、前に気付いた。
「あの、つかぬことをお聞きしますが、もしかして神様?」
「あ?……まあ、成り立てではあるがそうだぞ」
「ホワァ!?」
「さっきから一人百面相して楽しいか?」
怪訝な顔で此方を見ていた幼女もとい神様、突然の奇声に呆れ顔である、だがしかし、しかし待て。
これにはプリマにも事情がある、とは言っても単にプリマが思い浮かべる神様像と眼前の幼女があまりにも想像と乖離していただけに過ぎないのだが。
だがこれが現実、そもこの場に居る時点でそれ以外の選択肢が無いのだから酷いと言わざるを得ない。
「うぅ、神様ってもっと格好良かったり威厳有りそうだと思ってたのになぁ」
「そいつは御愁傷様で」
「でも、可愛いからいいか!じゃあ早速、私と友達になって旅をしましょう!」
「脈略も無くいきなりだな、しかも仲間か自分の首がマミられそうだ」
「マミる?よくわからないけど、どう?」
「変人はちょっと………」
「変人じゃないよ!!」
若干引いたような、それでいて反論すれば小さく笑う女神様、その声はころころと転がした鈴の様に綺麗で、同性なのに思わずプリマも見惚れる程だった。
見馴れぬ揺れ動く緋色の長髪も相まってやはり人ならざるものだと認識を改めさせるには十分だ。
「おっと、そうだな、まだ名乗ってはいなかったが私は絶月だ」
「えっと私はプリマ・ヴェーナって言います」
「ああ、だから頭が春なのか」
「どういうこと!?」
「ふふ……さてね」
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