序章:キイロイサカナ

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序章:キイロイサカナ

 知らぬ君に嫉妬して、知った君に絶望し、知っていく過程の中で、また、嫉妬した。 誰か一人の為に、その手が動かなくなるなど馬鹿げた事はなく、腹の底で嘲笑う様な、かつての自分が成りを潜める。 ――たった一人の為に辞めるなんて、許さない。 嫉妬の種類が変わったのは何時からか。
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