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「いるよ、女に興味ない男」
そう言って河北が近付いて来る。あれ、何だこれ、異様に近い。ちょっと待て、それ以上近付くと……。
ふに。と、柔らかい何かが俺の唇に押し付けられた。河北の唇だ。
「ばーか」
悪戯っぽく笑った河北が、踵を返して去って行く。俺は反射的に自分の唇を手で押さえた。
ファ…。
ファーストキッスなんですけど!!!!!?
「柔らかかったな……」
夕飯の席でポツリと呟くと、父、母、妹が一斉に俺を見た。
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