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メモに書かれていることと、目の前の表札を見比べてみる。
やっぱり、ここで間違いないみたいだ。けど、大きな家……。
インターホンを鳴らす手前で指が止まり、どうしようかと戸惑っていると、
「家(うち)に何かご用ですか?」
「はいっ!?」
後ろからいきなり声をかけられ、肩が大きくびくりと跳ね上がる。ゆっくり振り返ると、そこにはさっきの独り言青年が立っていた。
声が、変な声が出ちゃったじゃない!
恥ずかしさに頬が熱くなる。
その間もずっとにこにこしていた彼の手には、茶トラの猫が一匹抱えられていた。
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