第5章 理由

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   確証はないが、そう考えるとルーフ君の姿を消した理由も、彼が今ここにこうしている理由も全て説明がつくのだ。 「……ルーフ?」  立ち上がり、ぽつりと呟くように発した濱さんの声に、ルーフ君は地面に伏せていた顔をぱっと上げる。  濱さんは両手に首輪とリードを握り締め、ふらふらと歩いてゆく。 「ルーフ!」  
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