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彼女の呼びかけに、ルーフ君はその場でぱたぱたと尻尾を振り応えた。
その様子から、お互いの信頼関係が壊れていないことが分かって、思わずほっと胸を撫で下ろす。
濱さんがルーフ君に首輪とリードを着けたところで、私と篠宮さん、そして社長もそこへ向かった。
ルーフ君の側に横たわるもう一匹の子は、すでに息をしていなかった。
いくら待っても、それはもう、起き上がることがないのだ。
そのことをルーフ君がどこまで理解しているかは分からない。だがそのままにもしておけず、山際に生えている木の根元に埋めてやった。
午前九時前、三人と二匹は山を下り街に戻ったのだ。
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