今はない話

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私は自分の父親に訴えた。 「ユナを注意して。毎日危ない事してる」 そう言ったが 「ユナは三月兎だからしょうがない。それが普通なんだから」 とまったく聞いてもらえない。 何度言ってもしょうがない、しょうがない。 何がしょうがないのか、三月兎だったら何をしても許されるのか? 幼いながらにそう思ってしまったのだ。 ユナの母親に言っても 「ごめんなさいね、違うの買ってあげるからね」 なんて根本的な解決にならないことしか言わない。 そんな家族が私はとても怖く感じた。
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