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「てめ、上等だコラァ!!!ここでヤッてても埒あかねえ!!!表出ろやァ!!!!!!」
「こっちこそ上等だコラ!!!!!後で吠え面かくんじゃねえぞ!!!!」
「大体お前ちょっと俺とキャラ被ってんだよ!!!俺に寄せたからって俺みたいにミナに愛されるとか思ってんじゃねえぞ!!!俺が俺だから愛されてるだけだからな!!」
「ああ!!?........よくわかんねえ事言ってんじゃねぇぞ!!寄せてねえよ!!つうか、そもそもお前となんか全く似てねえわ!!!」
んだとコラァ!!と言いながら至近距離で睨み合う二人は確かに似ていなくもない。というか、どっちも口調は荒いし何かとすぐ手が出るタイプだし...校内でもそういう噂が広まっているし......なるほど、似てるかもな。
「「おい!!!今、俺達の事見て確かに似てるなって思っただろ!!!???」」
「お、おお.........た、確かに思ってたが.........ハモリながらそう言われると俄然似ているかもしれないという気づきが確信に近づくな.........」
「てめ、キャラだけじゃなくて台詞まで被せてきてんじゃねえよ!!ふざけんな、もはや大好きか!!?俺の事が大好きなのかこの野郎!!俺はこの通り死ぬまでミナ一筋だからその気持ちには応えらんねえからな!!!!一生片想いで死ねや!!!!!」
「好きじゃねえよ、お前の事なんか!!何なら顔見た瞬間ぶん殴りてえくらい嫌いだわ!!!!!!!........チッ.........こうやって短気なヤツと話してても一向に進みやしねえ。おい単細胞、もう喋るな」
「っだとコラてめぇ誰が単細胞だミジンコだ!!??お前の事輪切りにして本当に死なねえか実験してやろうかぁ!!!!」
「ミジンコとは言ってねえよ!!つうかそれプラナリアな!!ミジンコじゃねえから!!バカが露見すっから喋んのやめろバーカ!!!!!!」
「.........!.................しまった.........待て、喧嘩はやめろ!!」
ハッと遅れて今の状況に気づいた俺は慌てて大我と坂上の間に割って入り、喧嘩を止めた。
見過ごしかけていたが、コイツらが本気で喧嘩したらとてつもない被害が出そうだからな.........
何とか素直に離れた二人だが、相変わらず一触即発といった雰囲気で睨み合っている。
.........こういうの何て言うんだっけな................確か...............同族...
「「今コイツらのこれって同族嫌悪だなって思ったな!!!?」」
「.........そうだ、それだ。同族嫌悪だ。.................って、バレてる.........」
「俺とコイツ似てないよな、ミナ!?俺の方がカッコイイし強いしおまけにチャーミングだろ!?ミナ、俺のそういうギャップのある可愛い所が好きだって言ってたもんな!?」
「そんな事言った覚えはないし、お前がチャーミングだった瞬間は過去一秒たりともありはしなかったが.........まぁ、共通点は多いかもな」
「はぁ!?お前までんな事言うのかよ!?お前には俺はこんな頭おかしく見えてんのか?!」
「いや、それは見えないが.........でも、身体能力が高い所とかは似てないか?あと、二人ともいい身体して.........」
そこまで言った時だった。それまで坂上と睨み合っていた大我がスっと視線を外し、俺の方を向く。
その顔は何やら怒っているような、信じられないという驚きに満ちているような.........
「.........イイ身体って、ミナ.........俺はともかく、何でコイツがそうだって知ってんだよ.........?」
大我のその問いかけに、先程の自分の失言に気づいたが、もう遅かった。
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