終ぞ得ぬ

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終ぞ得ぬ

終ぞ得ぬ 哀れな恋を着飾って ひとときも 忘れていないそのはずが 終ぞ得ぬ 未練で恋を着飾って かたときも それを失くさずきたものが 歪んだ愛であったのは ずっと前から知っていたから 終ぞ得ぬ かなしく落ち葉で名前を書いて かたときも 離さぬほどの辛さだが もはや喜ぶあてもない 幸せなどはここにない 懐かしむならよいけれど 苦しめるだけの想いなら 終ぞ得ぬこと抱きしめて 戻らぬことを知らされて あの日の若さで駆け抜けたのは あの日の想いがあったから 月を重ねて失ったのは 想う人より愛する気持ち
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