夏異譚

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 彼は私のことを妄想の産物だと思っているようだ。  まあ神霊なんて、信じる方がどうかしてるが。  『○○君ってほんとモテないねえ。私が一緒にいてあげないとぼっちになっちゃうよ」  「はっきり言うなよ。でもま、感謝してるよ、サンキュ」  私がいる限り、今後も彼がモテることはないだろう。  なぜなら私は、“恋の貧乏神”だから。  他の女など、寄せ付けてたまるものか。
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