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「よおおし! コーラお買い上げで、もれなくオイラの灼熱ダンス『コオラのサウンズグッド!』披露だチョメーー!」
「きゃーー! ちょ、しっぽが……頭が……ヤバッ! あっはははは!」
セレブな方々は刺激に飢えている。
このような彼の営業努力で、コーラ屋は毎年ムダに繁盛するのだ。
「そうなるとカメ手が足りんチョメ! チャーコ、あいつら出せ。ほらあの、滅びのコンビ」
「プギ? ……一応持ってきてるけど」
アタチは荷物の中から、あの絵本を取り出した。そしてギュッとヒヅメを押し付ける。
「エコエコアザラシ! エコエコアザラシ!」
お約束通り、絵本からポワンと黒い靄が……。
「……呪われし禁言でノコノコ……」
「そーゆーの要らないプギ。コーラ屋さんを手伝って、ありすん」
「えー? てか、なにココ海じゃーん。どーしよっかなー」
ツインテールの先っちょを指に巻くありすんを置いて、アタチは次のパラソルへ。大忙しプギ。
「お嬢、そんな気合い入ったビキニ、やる気満々の表れジャマイ……カ……?」
「ち、違うわよ! あたしはただTPO、を……?」
二人がただならぬ気配と歌声にそろそろと振り返る。
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