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永遠の眠りは、意外とあっさりと覚めた。
「……気が付いた? おバカこぶた」
「みんな軽い熱中症だとよ。びっくりさせんな」
叱られたけど、アタチを覗き込むハチとカイの目は困ったように笑っている。
どうやらここはホテルのお部屋のようで、ハチに抱っこされたアタチのおでこには冷えぺたが貼ってあった。
「みんなは……?」
カイが続きの和室の襖を開けると、畳の上で伸びているヌコリンとチョメさんにわたあめ姫とありすんが団扇で風を送っている。
「チョメさま待ってて。冷凍庫に入れたスランバが凍ったら、また甲羅に乗せてあげるから……」
「……チョメっと白熱しすぎた……チョメ」
「然りニャ。ペース配分が乱れたニャリ……」
「おバカさんふわ……。どうして倒れるまでみんな……」
半べそのわたあめ姫に、カイが苦笑いで答えた。
「この夏フェスの収益は、被災地に送られるんだよ」
「え……?」
「それを知ってるから、みんな毎年すげぇ気合入れる。今年はちょっと頑張りすぎたけど、一晩ゆっくり休めば大丈夫だ」
アタチたちがテヘと笑った時、窓の外からドンと大きな音がして夜空に大輪の花が咲いた。
「あ……花火始まったプギ……」
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