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カイがその小さな傘を開くと、あら不思議♪ なぜか傘の内側に雨が降り出した。
「おおっ! これだこれ、いいじゃん!」
「これは『雨に濡れながら我が君を慕う』という名のアイテムで、あたしたちいつもこの下で……!」
「チャーコ、もういい。やれ」
「プギ」
うなずいて、アタチはありすんとスランバに駆け寄ってヒヅメを押し付けた。
「え、ちょ、チャーコ、あんた……!」
「まさかもう我らを……?」
「パロス!」
カッ!と、ありすんとスランバからまばゆい閃光が迸る。
「滅びの呪文ニャ!?」
「いや、微妙に違うチョメ!」
光に目を細めながら、ヌコリンとチョメさんも叫ぶ。
「お帰り呪文プギ。アタチ、赤ちゃんの頃からよくこうやって、二人を出し入れして遊んだんだプギー♪」
白い光が消え、そこには『魔法の国のありすん』の絵本だけが静かに残された。
これで、アタチたちの夏フェス準備はオールOK整ったのだった。
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