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陽子さんは美人だと思う。
茶色の肩まである髪はさらさらツヤツヤなのはまるわかりだし、肌の色も白い。一見すればモデルのような体型だし。
「あら、光一くん。もしかして私に見とれているのかしら」
彼女はこう言った。
陽子さんはにやついた。
「そんなわけねーだろ」
「ふふ、照れなくてもいいのよ。私がとても綺麗だということは私が一番わかっているのだからね。ぐふふふふ……」
その笑い方は結構な不審者だと思うが。
彼女は見ていて愉快だが、連れて歩きたくないタイプだ。性格的に。
「じゃあ、光一くん。今日は行きたい所があるんだ」
「どこだよ」
「ボウリング場だよ」
は? 嘘だろ?
僕は陽子さんをガン見した。白いTシャツとジーパン姿のボーイッシュな陽子さんが目に入った。
が、今はそんなことはどうでもいい。
陽子さんは、そんな僕の目を見てまたニヤニヤしだした。
――え、まじで?
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