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台所へ行くとあとから沙織が話しかけてきた。
沙織
「わ、私も手伝い‥‥ますよ?」
下を向き顔を真っ赤にしながら言っていた。
彼女なりに勇気を出したのだろう。
ユキ
「あぁ、助かる。」
今回作るのはチャーハンだ。
家庭で最もポピュラーな中華料理だ。
油の上に卵を入れその上にご飯、具を混ぜ合わせ米がパラパラになるまでフライパンを振る。
あとはお好みに合わせた調味料で味付けしたら完成の簡単な料理だ。
ただそれだけだと物足りないからな。
ユキ
「なんか卵スープか何か頼めるかな?」
沙織
「は、はい!!死ぬ気で頑張ります!!」
ユキ
「ははっ、死ぬ気でやらなくてもいいよwじゃあ任せたよ」
そう言って彼女が準備をしている間にパパッとチャーハンを4人前作った。
ちなみに調味料は塩のみ。これだけでも結構イケる。
皿に盛り付けリビングへと持って行く。
未来
「おぉーっ!お店で売ってるやつみたい!」
ユキ
「一応料理は得意だしな」
莉奈
「お兄ちゃん‥‥すごい‥‥。」
なんだか人に料理褒めてもらうの初めてかも。
なんか嬉しいな。
未来
「これならごはんの心配はなくなったね!!」
莉奈
「うん‥‥!」
ユキ
「それと今沙織‥‥が卵スープ作ってくれるからそれで終わりだな」
名前にちゃん付けはやめろって言われたけどなんだか言いにくいな。
ユキ
「さて、じゃあ俺手伝いに‥‥‥」
そう言って台所に戻ろうと瞬間だった。
がしっ。
後ろを振り返ると2人は絶望的な目をしており、腕がプルプル震えていた。
それはもうやばいくらいに目が本気だった。
ユキ
「‥‥‥え?」
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