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-一松side-
それからの十四松の行動は目に余るものだった…
まず、ケンカを売られたら必ず買うようになった…
しかも、今までに一体どこにそんな力があるだろうかというほど強くなり、止めなきゃ相手が息してなくてもひたすら殴りつづけていた…
そして、十四松はよく僕のマネをするようになった…
女「カラ松君!!あ、あの…!!」
カラ松「ん、どうした?」
女「これもらってください!!」
カラ松「…ありがとう(ニコッ)」
女「い、いえ…」
カラ松「でも、これ本人に渡した方がいいだろう」
女「えっ…」
(ビリッ)
カラ松?「フッ…残念だなぁ?」
女「…(泣)」
一松「十四松…」
カラ松「なに言ってるんだ?俺は…ッ」
一松「カラ松は女子の手紙を破ったりしない…」
カラ松「…それはひとつの偏見だろ?」
一松「…」
「…クスッ!やっぱり叶わないね!」
一松「…」
十四松「僕ら六つ子だしね!!でも、一松は思った通り騙せないなー他はわかってないのに」
一松「十四松…」
十四松「それにしても、さっきの涙顔なんか可愛かったなぁー」
一松「…」
こいつは変わってしまった…
泣くこともなければずっと笑ったまんまで…むしろ、あいつは人の悲しみを喜ぶような人になってしまった…こいつをそうさせたのは紛れもなく僕だ…もしも、言い直せるならあの時の言葉を言い直したい…
お願いだから、元の優しい十四松に戻ってよ…
けれど、そんな願いも虚しく…僕らはそのまま大人になった…
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