2724人が本棚に入れています
本棚に追加
実果が この世界に来て丸3年
3度目の秋である
今日までの出来事を振り返りながら
今、立っている新しい土地を見つめる
人々に忘れられたかの様な淋しい土地で
相当な手入れが必要に見える
それでも
家族全員で頑張った依頼で
手に入れた自分達だけの土地
そう思うだけで心が踊る
土地の広さも なかなかのモノで
大きさに気を付ければ
家と孤児院と畑の全てを作れるハズだ
まぁ、まずは自分達の住まいである
とりあえず、自分達の土地と
他の土地との境界線が 分かるように
四方にロープを張り
土地の中央辺りに家を出した
森の生き物達が作ってくれて
ハルがアレンジを加えた大切な家
そのまま中に入り 家族会議を開く
さて、時間は たっぷり有るが
何から始めようか?
普通ならば 御近所さんへ挨拶だが
あいにく、御近所さんは居ない
周りは、寂れた廃鉱山と緑の少ない山
辛うじて土地の南側に雑木林があるくらい
その雑木林も何だか荒れている
この辺りは全体的に貧しい土地なんだろう
しかし貧しさ故に厄介な人間や
魔物も来なさそうだ
これは これでプラスポイントである
さてさて、どうしようか?
最初のコメントを投稿しよう!