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よし、叩こう。
「おらっ」
”グランカイゼン”で少し力を入れて、腰らへんを叩いた。斬れるわけないからあくまでも叩く。
すると、ボス”黒騎士王”は少しずつ動き出して、ゆっくり手を動かして、”グランカイゼン”の刃の部分を握ろうとした。
「やべっ!」
俺は急いで”グランカイゼン”を自分のところに引き戻す。お陰で”黒騎士王”に掴まれることなく、体制を持ち直した。
もし”グランカイゼン”を掴まれていたら、相手の方が有利になってしまい、何かしらのダメージをくらっていただろう。
”黒騎士王”はゆっくりな動きはなく、騎士らしい構えを取っていた。どこから取り出したのか先ほどまではなかった黒い剣を握っていた。
まず俺は”グランカイゼン”で上段攻撃をした。あわよくばそのまま”黒騎士王”をぶったぎる勢いで。
「.....っ!」
しかしそう簡単に行くわけもなく、”黒騎士王”は剣で俺の攻撃を簡単にはじいた。ガードが空き、”黒騎士王”は直ぐに剣を戻し、俺の胸と胸の間に突きをした。
突きの勢いでそのまま後ろに3メートルぐらい跳んでしまった。どうやらあの剣は尖ってなく、刃が無いらしい。
剣を合わせたときの刃同士が発する音が聞こえなかったし、突かれても、後ろに吹っ飛んでいた。
刃が無い理由はシステム的なイージーか、無いと何かしらの利点があるかのどちらかだ。
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