第四部 職業

5/26
前へ
/95ページ
次へ
だがしかし、”黒騎士王”の鎧はところどころにヒビが見える。動きも段々、鈍くなってきた気がする。 俺のほうは全回復ポーションが残り一本。それ以外の回復ポーションは全部使ってしまった。十分間だけポーションを節約せずにふんだんに使って攻撃をしてたら、ポーションがほとんどなくなってしまったのは五分前の話。 自分で状況を整理して気付く。今けっこうやばいじゃん!ああ・・・もうちょっとポーションを節約すればよかった。 「よし、倒すぞ!」 「ゴォォォォォ!!」 「喋った!?」 結構びびった。一時間ほど喋ってなかったのに急に叫ぶんだもん。 ”グランカイゼン”を構えて距離をつめて突攻撃。フェイントを掛けたため”黒騎士王”は防御できずに直撃。”黒騎士王”は反撃を試みて、斬りかかってくるがこの攻撃はもう何度くらったため避けれる。 「なっ!?」 身体をそらして攻撃を避けた瞬間、”黒騎士王”は蹴りをかましてきた。今までの行動パターンとは違う。突き攻撃とは違いあまり吹っ飛ばされなかったため、俺は痛みでその場にひるんでしまった。 それがあだとなり、”黒騎士王”の蹴りをもう一度食らう羽目になった。急いでライフゲージを確認。ゲージは赤でもうかすれて見えないほど少ない体力だった。 回復ポーションを取りたいのはやまやまなんだが、そんな暇はない。何とかしてこいつを離れさせるか 自分が離れるかしなければいけない。
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加