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「以後、
お見知りおきください」
「……生意気な小娘ね」
私を小娘と言うあなたは、
いったいおいくつなのでしょう。
そんな皮肉が
頭をもたげたけど、
今相手を貶めたら
私の負けだ。
別に誰が見ているわけではないけれど、
とりあえず私の中の私が
この状況を知っている。
そんな自分に
恥ずかしいことをしたくなかった。
……これ以上。
だってこれは
人間同士の話し合いなんかじゃない。
人間の、
メス同士の争いだ。
だからこそ、
私はしっかりしなくては。
ここで負けるってことは、
桃さまにも恥ずかしいことだと
思うから。
「不快にさせてしまったなら、
申し訳ありません」
「不快も不快、
不愉快極まりないわ。
あなた、
さっさといなくなってくれない?」
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