さよなら

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 まるでちーちゃんは僕の幻想だったかのように消えた。  本当に幻想だったのかも知れない。  僕以外の人間はちーちゃんなんて人はいなかったかのように日常を過ごしていく。僕はその流れに流れ、流され。  失って分かったこと。僕は、ちーちゃんが好きだった。  人として。――「」として。  「」だった。一度だって言わなかったけれど。  言いたくなかったけれど。  ちーちゃんと僕は「」だった。  どうしようもないくらい、大切な人だったんだ。  僕にとって、ちーちゃんは僕の大事な人だった。いなくなって僕は初めて知った。  ちーちゃんと一緒にいていやだったことなんて一回も無かった。  そばにいるのが当たり前だと思っていたから、失った時のことさえ考えていなかった。
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